3月中旬から12月。中腹にある公園は桜の名所で、4月上旬が見頃。
- 大月駅
- 大月駅
中央本線の車窓から、また中央道からもよく分かる岩殿山。かつては自然の地形を生かした山城で、武田氏の重臣、小山田氏の城がありました。難攻不落の要害城と呼ばれ、関東の三名城のひとつに数えられています。いまでは中腹が公園として整備され、桜の名所として知られています。公園から岩殿山の往復ならだれでも手軽に楽しめますが、岩殿山から稚児落しまでの縦走路は鎖を使って岩を登る箇所もあり、中級者向けになります。
大月駅の改札を出たら駅前ロータリーを左に進み、1本目の道を左折します。踏切を渡って中央本線の北側に行きます。高月橋で桂川を渡ると、すぐ左手に登山口があります。ここからは公園内の整備されたアスファルト道を歩いて行きます。「ふれあい館」に到着したら建物の横から登山道を上がっていきますが、その前に公園内にある丸山山頂で少し休憩しましょう。なお岩殿山から稚児落しまで縦走する場合は、ふれあい館の下にあるトイレが最終地点になります。
急な登山道をジグザグに上がっていくと、築坂峠方面と山頂方面の分岐があります。山頂に行くには「岩殿城跡」の案内に従って右手の岩場の階段を上がります。登り切った右手に展望広場があり、富士山の眺望はここから楽しめます。
稚児落しまで縦走する場合は、いったん分岐まで下り、そこから築坂峠を目指します。築坂峠から先、兜岩周辺と天神山直下は鎖場がありますので、通過する際は慎重に歩きましょう。岩場を歩くのに自信がない人は林間コースを通って稚児落しまで行くこともできます。また小石の混じった登山道はとても滑りやすいので注意が必要です。稚児落しからは30分ほどで車道に出て、浅利集落を通って大月駅に戻ります。
(浅利公民館前から大月行バスもありますが本数は少ないです)
4月中旬から11月。新緑の春と紅葉の秋がおすすめ。春にはマメザクラ、イカリソウ、ヤマツツジなどが咲き美しい。
- 禾生駅
JR中央本線大月駅→禾生駅
(富士急行線河口湖駅行き)
- 田野倉駅
富士急行線田野倉駅→JR中央本線大月駅
(富士急行線大月駅行き)
大月市の百蔵山(ももくらやま)で生まれた桃太郎が、犬と猿とキジを連れて鬼を退治に九鬼山にやってきたという伝説が語りつがれています。今では鬼が住むイメージとはかけ離れ、ヤマザクラやヤマツツジをはじめ可憐な植物が咲き誇る美しい山です。
富士急行線の禾生(かせい)駅で下車したら、国道139号線を左へ進みます。10分ほど歩いたところにある落合橋で右に入ると九鬼集落です。すぐに愛宕神社コースと杉山新道コースの2手に分かれますが、ここでは右の杉山新道に行きます。新道は整備されて歩きやすく、春にはたくさんの草花を見られます。
登山道は弥生峠で尾根に乗ります。ベンチがあるので最初の休憩に最適です。少し休んでから出発としましょう。
尾根道を進み、ゆるやかに登っていきます。歩きやすい登山道で、快適な山歩きが楽しめます。鈴ヶ音峠から続く登山道が右から合流すると、もうすぐ富士山の展望所に着きます。山頂からは富士山が見えないので、手作りのベンチの置かれた富士見平で富士山の展望を満喫しましょう。山頂へはここから3分ほどです。
九鬼山の山頂にもベンチがあり、大月方面の展望が開けています。本コースでは山頂を奥に進んで札金峠へと下りますが、山頂直下がかなり急で両側が切れ落ちているガレ場を通過しますので、下りに自信がない方は同じ道を戻るようにしましょう。
虎ロープのある急な下りを慎重に下り、次は山腹をトラバースしながら進むと、紺屋の休場という平坦な場所に出ます。ここまでくればひと安心です。札金峠まで来たら左の道へ進み、ジグザグに下っていきます。やがて登山道は札金沢に出合い、集落に出たら富士急行の線路を渡ります。線路に沿って進めば田野倉駅です。
4月下旬から12月。冬季は積雪があるので、軽アイゼンやグローブなど冬山の装備が必要。
- 禾生駅
JR中央本線大月駅→禾生駅
(富士急行線河口湖駅行き)
- 田野倉駅
富士急行線田野倉駅→JR中央本線大月駅
(富士急行線大月駅行き)
高川山には西側と東側に登山道があり、西はJR中央本線初狩駅から、東は富士急行線の禾生駅と田野倉駅からそれぞれ登山道が通じています。駅から駅までつなげてハイキングコースが組めて、バリエーションに富んだコース設定が可能です。ここでは禾生駅起点、田野倉駅ゴールのコースを紹介します。
禾生駅を下車したら踏切を渡り、直進して川茂橋を渡ります。しばらく車道を進み、古宿集落を目指します。林道を左に入り、しばらく車道を進むと登山口になります。
小形山を通る中谷コースが右から合流してきます。急な斜面を上がりきると、高川山の北側にのびる尾根にのります。ここで田野倉駅からの登山ルートと合流します。山頂はもうすぐです。やせた尾根道を上がり、岩場を登っていくと高川山の山頂に到着です。山頂からの眺めは抜群で、富士山はもちろん、御坂山塊、南アルプス、九鬼山、都留市街など開放感のある眺めが広がっています。心ゆくまで展望を楽しみましょう。
下山は来た道を少し戻って田野倉駅を目指します。松葉集落からの登山道なので、松葉コースとも言われています。尾根沿いの道を下っていくと、馬頭観音に着きます。さらに斜面を下り、急傾斜をつづら折りに下ると車道に出ます。集落から北東側に進むと富士急行線の田野倉駅に着きます。