装備とウェア | 富士山エリアの総合ガイド - フジヤマNAVI

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装備とウェア

富士登山の装備とウェア

安全に楽しく富士登山をするために登山装備を備え、富士登山ならではの便利グッズもチェックしましょう。

まず登山の基本装備として必要なものは、靴・雨具・ザックの3点です。靴は足首部分まで高さのあるミッドカットで、ナイロン素材の軽量なタイプが富士山にはおすすめです。もし富士登山のために靴を新調した場合は、事前に数回使ってみて履き慣らしておくようにしましょう。雨具は晴れていても必ず持っていきます。山では雨だけでなく防風、防寒にも役立つからです。ビニールポンチョや傘は、風の強い富士山では役に立ちません。上下セパレートタイプの雨具を用意しましょう。ザックですが、容量30リットル前後が使いやすい大きさです。
このほか揃えていただきたいものに、防寒具(ご来光を見る時や山小屋で必要)と手袋(軍手等)、ヘッドランプ、ヘルメットが挙げられます。ヘッドランプはご来光を目指して明け方前に歩き出す際に必要です。灯りを頭に装着することで両手が空いて安全です。そして最近、注目の装備がヘルメットです。突発的な噴火や落石、転倒に備えてヘルメットを携行し、着用することをおすすめします。
富士登山はかなり標高差のある特殊な登山ですので、暑さ対策と寒さ対策、高山病対策を準備しなければなりません。直射日光を防ぐため帽子は必携です。サングラスもあると紫外線から目を守ってくれます。高山病対策として携帯酸素も人気があります。アンダーウェアは汗をかいても乾きの早い素材がおすすめです。気温が下がっても冷えにくく低体温症予防になります。さらに富士登山ならではの役立ちアイテムが、防塵マスクとスパッツ(ゲーター)です。特に須走ルートと御殿場ルートの下りで重宝します。山歩きが不安な方や不慣れな方には、登山用ポールがあると腰や膝の負担を少なくしてくれます。そして万が一富士山が噴火した場合は、火山灰や砂埃の吸引を防ぐためにゴーグルで目を保護し、マスクをして呼吸を確保しましょう。

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これだけは揃えたい基本装備

安全に楽しく富士登山をするためには、道具や服装選びも大切です。まずは必須の登山装備を揃えましょう。

靴は山歩きでもっとも重要な装備のひとつです。普段履いているスニーカーとは、ソールの硬さや溝の深さが違います。長時間の歩行に耐えられるよう、丈夫な作りの登山靴を選びましょう。足首部分まで覆うミドルカットで、ナイロン素材を使った軽量なタイプが富士登山に適しています。ソールは固めのほうが、山頂付近の岩場などで歩きやすいです。急な天候の変化にも対応できる防水性のあるタイプだとより安心です。

トレッキングシューズ

富士登山用のザックは、25~35リットルの容量が入るものが適しています。防寒具や水筒、濡れたときの着替え、小物などをパッキングしてみると、意外と荷物が多くかさばることが分かります。ただしあれもこれもと荷物を多く持ちすぎてしまうのはバテにつながりますので、必要なものだけを詰め込むように注意しましょう。また雨のときの対策としてザックカバーがあると、荷物が濡れなくて安心です。登山専門店等で販売しています。

ザック

麓と山頂の温度差は約20度もあります。さらに風があると体感温度はますます下がります。つまり季節が違うくらいのイメージです。歩いているときよりも、山小屋に滞在しているときと山頂でご来光を待つときに防寒具を使います。薄手のダウンジャケット、フリース、セーター、ジャケットなど、どれか必ず1枚は持っていくようにしましょう。

防寒具

山の天候は変わりやすいので、必ず携行したいのが雨具です。上下(ジャケットとパンツ)別々になるセパレートタイプが動きやすくて便利です。ジャケットは雨だけでなく、強い風や低温から体を守る防寒具としても使えます。ポンチョはすっぽり被ってザックまで覆うことができて便利なのですが、強風の時に濡れてしまうのでおすすめしません。

雨具

こちらは日射病対策に必要です。登山口から樹林帯を抜けると、太陽を直接浴びることになります。山の紫外線は想像以上に強いので、ツバの大き目の帽子を用意しましょう。富士山は突風が吹くことも多く、飛ばされないよう、ゴムが付いていると便利です。クリップ式のゴムが専門店で売られています。

怪我の防止と防寒用として、グローブ(または軍手)を1枚用意しましょう。転んだときに怪我から手を守ってくれます。真夏の感覚ではつい忘れてしまいがちですが、雨のなかの登山や、山頂でご来光を待つときなどに重宝します。ぜひとも携行したい装備のひとつです。

ご来光を目指して、日の出前の暗い中を歩き続ける富士登山ならではの必要アイテムです。ヘッドランプとは頭につけられるようバンドが付いた登山用のライトで、両手をあけられるのが特徴です。登山用ヘッドランプは小型で軽量、LEDライトで明るく電池の持ちがいいのも特徴です。念のため電池の予備も用意しておきましょう。

ヘッドランプ

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安全で素敵な登山スタイル

次は登山のファッションについて考えましょう。もちろんオシャレも大切ですが、登山ウェアは機能のほうがより大切です。

登山中は汗をかき、下着やTシャツは濡れてしまいます。その汗がなかなか乾かないと、体温を奪われて体が冷えてしまいます。この冷えを防ぐ為には、肌に一番近い下着やTシャツを吸水速乾性のある化学繊維またはウール素材のものにすることがベストです。登山ウェアで一番大切なのは、見えない部分の下着なのです。

半袖のTシャツのほかに、長袖のシャツを1枚持つようにしましょう。山シャツと言われる定番はチェック柄のシャツですが、長袖のTシャツや薄手のウィンドブレーカーでもOKです。ただし登山中は頻繁に温度調整をするため、脱いだり着たりがしやすいデザインで厚すぎないものがおすすめです。防寒だけでなく、日焼け対策にも使えます。

靴下は登山用の厚めのものを選びましょう。登山用靴下は丈夫で、保温性と速乾性にも優れています。厚みのあるほうが足を保護してくれて安心です。ただしNGなのは靴下の2枚重ね。靴下を2枚重ねると、足にマメができる要因になります。かかとが剥けやすい人、外反母趾の人はあらかじめテーピングやマメ防止パッドなどを貼っておくといいでしょう。

トレッキングパンツやジャージなどが動きやすくて便利です。最近では機能性のあるタイツに短パンやスカートを重ねるスタイルも人気があります。機能性タイツを厚手のストッキングで代用している女性を見かけますが、これでは機能をカバーできていません。濡れた時になるべく速く乾く素材のほうが断然快適に歩けます。同じ理由でジーンズもNGです。

ウェアの基本

山歩きのときの服装には、基本的な考え方があります。それは「レイヤード」、つまり「重ね着」です。富士登山は特に温度の差が大きいので、重ね着はとても重要になります。レイヤードの基本は、暑くなったら1枚脱ぎ、寒くなったら1枚着ること。そのためには1枚1枚の服が厚すぎないほうが重ねやすいです。通常の登山では着たり脱いだりを繰り返して快適な温度を保ちますが、富士登山の場合はどんどん寒くなっていくので、服を重ねていくイメージです。出発時は半袖Tシャツからスタートして、肌寒くなったら長袖のシャツを重ね、さらに風が強くなってきたら防風ジャケットを足していくといった感じです。

ウェアの基本図

気温と標高の関係は、「100m標高が上がると気温は0.6度下がる」と言われています。
たとえば標高0m付近の東京は32℃でフウフウ言っていても、富士山の山頂では約10℃でブルブル震えています。風が強い場合は体感気温はさらに下がります。正しい装備が大切です。

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あると役立つグッズ

山小屋で快適に過ごす、砂走りを下るなど、富士登山ならではの便利グッズを紹介します。

膝痛など足腰の疲労が出やすい下りで役に立つのがトレッキングポールです。2本(ダブル)で使うとバランスを取りやすく、膝への負担を軽減できます。

ポール

スパッツは本来雨の日や積雪用に足元のカバーとして使いますが、富士山の下りで重宝します。砂地で靴の中に砂や小石が入りこんでしまうのを防ぎます。

スパッツ

高度計や気圧計・コンパス機能を搭載した腕時計があると安心です。防水性もあり、雨の中でもそのまま装着できます。

アウトドア腕時計

富士山に限らず山小屋では早朝暗いときにスタートするのが常です。そこで間違い防止のために名札が便利です。登山靴の両足を靴紐で結び名札を付けておけば間違えられる心配はありません。また、雨の日の乾燥室などもたくさんの人のレインウェアが干してあります。ここでも間違えられないようにしっかりと目立つ名札を付けておきましょう。

高山病の予防や、気分をリフレッシュさせる効果が期待できます。山小屋で購入できます。最近は登山専門店で水に一滴入れて飲むタイプの酸素も売っています。

携帯酸素

標高が高い場所は紫外線も強いです。日中の紫外線から目を守りましょう。軽量で動いてもずれにくいスポーツ用がおすすめ。

サングラス

軽量でコンパクトに折りたためる双眼鏡があると楽しさアップ!野鳥や植物の観察、山頂からの展望などのんびり味わいましょう。

双眼鏡

山小屋で仮眠するとき、物音やイビキが気になる人に。慣れない環境の山小屋で熟睡するのは至難の業です。耳栓だけならそんなに荷物になりません。

山小屋には布団が用意されていますが、寒がりな人や清潔好きな人はコンパクトなインナーシュラフを。手ぬぐいは枕カバーや目隠しとして使えます。

山小屋のトイレは有料です。事前に100円玉を10枚くらい用意しておき、小銭入れに入れておくと便利です。お札と小銭を分けて持つのがポイントです。

テーピングテープと絆創膏だけは救急セットとして持ち歩くといいでしょう。テーピングは靴のソールが剥がれてしまったときの救急処置にも使えます。

富士山には洗面用の水がありません。汗をふいたり日焼け止めを落としたりするには、ウェットティッシュを持参しましょう。

こちらも下りで活躍するグッズ。下りでは砂埃の中を歩くため、マスクやサングラスで顔を覆っておくと安心です。特にコンタクトレンズの人はサングラスが重宝します。

晴れた日に下山するときなど砂埃がまうので、マスクとゴーグルが役立ちます。最近ではヘルメット着用を薦めています。万が一の落石や転倒、また突発的な噴火の際には、目や頭部を保護し、火山灰の不引のためにとても重要なアイテムです。ヘルメットはあごひもをしっかり結び、スタイリッシュに被りましょう。

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登山装備は正しく使おう

どんなに素晴らしい登山用具を購入しても使い方を知らなかったり、間違った使い方をすれば、十分に機能を発揮できないばかりか、かえって疲れたり、足を痛めたりすることもあります。さあ、正しい使い方でスタイリッシュに登りましょう。

体力の消耗、疲労に大きく影響するのがザックのパッキングと背負い方です。パッキングは基本的には軽く山小屋に着くまで使わないダウンなどの防寒具を底部に、重い物は体に近い位置に、そして頻繁に取り出すものを上に載せます。街で見かけるように、ショルダーベルトを長くして低い位置で背負うのは、重心が低くなり重たく感じます。ショルダーベルト、ヒップベルトをしっかり調節して、背中にぴったりくっつけるようにするのが軽くて歩きやすい背負い方です。

富士山では「スニーカーを履いて軽快に」とはいきません。ゴツゴツした岩礫の上を歩くので、底にしっかりとしたソールがある靴を選びましょう。また、急な下りでも靴の中で足が動かないようしっかり締まり、足を挫かないように高い位置まで固定できるミッドタイプのトレッキングシューズがお薦めです。新しい靴を購入した時は、富士山に登る前に試し履きをしておきましょう。

晴れていても必ず持って行かなければならないのが雨具です。山では雨ばかりではなく防寒、防風にも役立ちます。裾が空いているビニールポンチョや傘などは、風の強い富士山では役に立ちません。登山専門店などで販売している透湿性と防水性に優れた素材を採用している雨具をおすすめします。

真夏の暑いときはTシャツ、短パンでも歩けますが、登山の基本は長袖、長ズボンです。肌を露出しないことが日焼けの防止や怪我の予防になります。登山中は頻繁に温度調整をするため、脱いだり着たりがしやすいものがおすすめです。またアンダーは吸汗性、速乾性に優れた素材を選びましょう。

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手持ちの服やグッズを活用

「富士登山って意外とお金がかかる!?」と驚く人も多いことでしょう。すべてを一度に揃えようとすると、けっこうな予算が必要です。手持ちのものでOKなもの、NGなものを確認し新たに購入するご参考に。

富士登山にOK

家にあるセーターやフリースで十分です。冬物衣類から探してみましょう。

スキー用のソックスが押入れに眠っていたりしませんか?厚みのあるソックスを用意しましょう。

トレッキングパンツの代わりに、ジャージでOK。ただし、ジーパンは水に濡れると重たくなりごわごわして歩きにくくNGです。

荷物が入る大きさのものならば、新調しなくても可。できれば雨に濡れても大丈夫なザックカバーを携行することをおすすめします。

すごく大きな非常用懐中電灯でなければ、マグライトなどでもOKです。ホームセンターで防災用のヘッドランプが割安で売っています。

富士登山にNG

ソールが薄いので足への負担が大きくなります。またソールの溝が浅くて滑りやすいのでNGです。

これはもちろんNGです。歩きにくいうえに、足をむき出しでは怪我をしてしまいます。

ジーンズは厚手の綿素材でできており、濡れてしまうとなかなか乾きません。またごわごわして歩きにくくなるのでNGです。

富士山では簡単に吹き飛ばされ、役に立ちません。ほかの登山者に迷惑にもなるので、雨具を用意しましょう。

使い捨てのビニールポンチョでは、雨風を防ぐことがほとんど出来ません。3000mの稜線では濡れると危険です。

レンタルもあります

富士登山にはチャレンジしたいけど、たぶん登山はやらないだろうな‥、そんな方のために、富士登山専用のレンタル制度もあります。靴、雨具、ザックなど、本格的な装備をレンタルして、下山後に返却するだけ。手軽さが人気です。

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ダイナミックパッケージ

おしえて、富士登山の疑問・質問

登山レポート

富士山を眺める山歩き

富士山の植物学

「フジヤマ登山 虎の巻」

「絆」フォトコンテスト

好日山荘

本ホームページ内の情報について

  • ※本ホームページ内の行動時間(歩行時間)等については、一般的な登山者(ビギナー)を想定していますが、各自の体力・経験、気象条件によっても大きく変わります。あくまでも目安と考えてください。尚、コースタイムには休息時間を含みません。
  • ※本ホームページ内の地図のルートについてはイラスト化した大まかなものです。実際の登山の時には国土地理院の25000分の1の地形図等をお持ち下さい。尚、時期によっては山小屋がまだオープンしていなかったり、閉店してしまっている場合もあります。地元の情報をご確認の上、登山して下さい。
  • ※登山ルート、及び登山口までのバスルートは自然災害等によって閉鎖されたりする場合もあります。必ず事前の情報をご確認下さい。
  • ※登山中に発生した事故、アクシデント等に対して、本ホームページは一切責任を負いかねます。登山は自己責任でお楽しみください。

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